縄産モズクの組成は、フコイダンを抽出するのにも理想的な形をしています。
他の褐藻類、たとえばコンブからフコイダンを取り出そうとすると、アルギン酸など
他の成分が混入してしまい、その精製には相当な困難と時間がかかってしまいます。
その点沖縄産モズクの多糖成分は約90%がフコイダンであるため、
純度の高いフコイダンを、より効率的に抽出することができるのです。
沖縄モズクの他に、最近では南太平洋のトンガ王国でも、良質なモズクの生産が
さかんに行われるようになり人気が高まっています。
【沖縄産モズク】オキナワモズク(通称フトモズク)
西表島から奄美大島にいたる、水温18℃~31℃の海域に育成する、
この地域特産のフトモズクで、九州以北のイトモズクに比べ、太くて粘りがある
のが特徴です。沖縄の強い陽射しを浴び、透明度の高い海で育つため、
海中のミネラルをたっぷり含むほか、カルシウムやビタミンなどの有効成分も豊富。
またフコイダンの含有量、純度、精製の容易さのいずれをとっても
最高の健康食品として人気が高まっています。
黒潮の関係で水温が高く、白砂の美しい沖縄の海はモズクの栽培に最適。
30年ほど前から養殖もさかんに行われており、
現在では日本のモズク消費量の90%を沖縄産が占めています。
■沖縄の長寿の秘密は海藻にあった
2003年の厚生労働省の調査によると、人口10万人あたり100歳以上の
お年寄りの数は、沖縄県が第1位で39.5人。
しかも死亡者数の少なさでも堂々日本一に輝いています。
沖縄の人々がなぜこんなにも長生きで生活習慣病にかかりにくいのか。
その秘密の一つが、海藻類を多く食べる食生活にあることが分かってきました。
沖縄では毎日の食卓に、必ずといっていいほど海藻を使った料理が並びます。
たとえば昆布の消費量は、生産地の北海道を抜いて日本一。
沖縄では昆布はダシを取るものではなく、野菜感覚で料理に使うのが一般的です。
マグロやかつおを昆布で巻いた煮物はお祝いごとに欠かせませんし、足ティビチ
にも必ず結び昆布が入っています。
もちろん、沖縄近海で採れる海藻もたくさん食べられています。アオサ、イバラノリ、
モズク、メカブなどがその代表。
特にモズクは日本一の生産量を誇り、酢の物のほか、みそ汁やスープ、雑炊に
入れたり、天ぷらにするなどバラエティーに富んだ料理法が考えられています。